雨上がり、熊本城周辺を散歩してみました。砂薬師坂の雑草に目をやると、水滴で重くなり、お辞儀をしているかのようでした。
撮影場所(砂薬師坂):https://maps.app.goo.gl/mLH7LrC7LZtrBw6B7
坂を上り梅園まで歩くと、最近まで枯れ木のようだった梅の木は、新緑が茂りうっそうとした姿になっていて様変わりをしていました(4月7日頃の写真)。
梅の実も随分と大きくなっています。じっくりと見て回りましたが、そうたくさんは実は生っていないように思えました。
二の丸広場を通って御幸坂(みゆきざか)にまで行くと、緑の隙間に辛うじて熊本城が見えます。
ここも桜の時期とは様変わりしており、葉が生い茂り熊本城は緑の中に埋もれていました。
ここも桜の時期とは様変わりしており、葉が生い茂り熊本城は緑の中に埋もれていました。
観光客が私と同じ場所で熊本城をカメラに収めておられました。
4月下旬、桜の木は葉桜となりました。西大手門で、何故かある木の一枝だけ全体的に桜の花が残っていて、目立ちます。
季節の変化に抗う「なごり雪」ならぬ「なごり桜」のようです。ただ、これもいつかは散るはずです。変化を拒み、わが存在を周囲にアピールしているかのようです。いつまで頑張るのか少々気になります。撮影場所(西大手門):https://maps.app.goo.gl/v45eMJ72bpdZUnaM7
梅園から坂を下り、熊本市電の通りの交差点に出ると、その角にナナカマドの木があります。この時期になるときれいな花を咲かせます。
この花が咲くと思い出すのが、映画「生きる Living」です。「生きる Living」は、黒澤明監督の映画「生きる(1952年)」をカズオ・イシグロ脚本によりイギリスでリメイクされた映画です。2022制作、2023年3月31日に劇場公開されました。
末期がんを宣告された主人公が、どう生きるかという問いと向き合うという物語で、映画を観て、生きることの意味を強く考えてさせられました。名作だと思います。
劇中、癌を宣告された後、少し自暴自棄気味になった主人公がバーで故郷の民謡を歌うシーンがあります。それが「ナナカマドの木(The Rowan Tree)」というスコットランド民謡でした。次のYoutubeがそのシーンです。
福岡での仕事を終え、サクラマチから歩いて帰るとき、この交差点を渡ります。
ナナカマドの花を見る度、このシーンを思い出します。
私の人生もそろそろ終盤。ナナカマドの花は、私に、「生きる」ということをきちんと考えるようにと毎回忠告してくれているように感じます。