2025年11月10日月曜日

(博多駅)クリスマス支度~人々に役者として演技を促すデザインについて

10月14日の博多駅前。クレーンを使っての作業が始まっていました。
この時は、10月末のハロウィンに向けてだろうかと考えていたのですが・・・。違いました。

クレーン作業は、クリスマスに向けての準備だったようです。 
11月6日には博多駅前はクリスマスモードに切り替わっており、木々にもLEDイルミネーションの飾り付けが終わっていました。
2025/11/6(木)

巨大なツリーも登場していて、11月初旬であるにも関わらず、博多駅前のクリスマス支度は終わり、クリスマスマーケットのお店は営業を始めていました。

巨大ツリーは、スーパーマリオモードになっています。

JR九州では、スーパーマリオとコラボして、11月29日から6月末までキャンペーンが開催されるようです。
スーパーマリオxJR九州~Let's Go KYUSHU!~
クリスマスツリーもその一環のようです。

一昨年ぐらいはディズニーとコラボしていたディズニーキャラクターをラッピングした新幹線が走っていました。今回はマリオがラッピングされた新幹線や電車が走るみたいです。
孫に教えてたら即座に「乗りたい」と言うことでした。人気がでそうです。

博多のまちは、熊本に比べて活気を感じます。
熊本も活気が出てきたと言われることが増えましたが、やはり博多とは比較にならないように思います。駅の人混みがまるで違います。
ちなみに、下の写真は翌日の熊本駅前の様子です。
2025/11/7(金)
熊本駅前:https://maps.app.goo.gl/SwqjR14be8p1Czfw6

そして次は11月8日(土)お昼少し前の博多駅前の様子です。
ごった返すほどの活気で、仕事で移動していた私などは歩きにくさを感じたりもしましたが、躍動感あるまちは魅力的です。
博多は活気をもたらすまちのデザインや仕掛けなどを色々と工夫されているのでしょうね、きっと。
2025/11/8(土)
博多駅前:https://maps.app.goo.gl/a3Eu5aU9xAy4Zj479


こうした場のデザインについて考えるヒントを、NHKで2025年11月3日に放送された番組「観光列車タイムマシン」の中で、九州を走る有名な観光列車「ななつ星in九州」をデザインされた工業デザイナー水戸岡鋭治さんが語っておられました。
番組に登場した水戸岡さんは、列車の窓を風景を切り取る額縁としてデザインした意図を話されていました。そして、そうしたデザインが果たす役割について語られ、大変印象的でした。以下のその時のおおよその水戸岡さんの言葉です。

(列車の窓に)額縁をつけただけで景色の見え方が全部変わるんですよ。
美しい景色は額縁をとおしてより一層美しく感じるし、
景色を切り取る装置なんです。
トータルにきちっとデザインができて、そこに額縁がはまると
一層、車両の中の高級感が生まれて
感動的的な思い出として自分の心に残る。
あとはお客様一人一人が
旅をする役者として演技をしていく。
その最高の舞台を、もしも僕らが作れれば
その舞台で人は自然に演技を始めて
最高の役者になろうとして自らを成長させていく。
だから旅は人間にとって最も大事なイベント。 
旅をおろそかにしてはいけない。

列車だけでなく、場をきちんとデザインできればそこにやってきた人たちは自然に演技を始めてしまうように思います。デザインにはそういった力があるので魅力的です。ただし、そこにはそこに来る人々に対し「自らを成長させていく」という要素が入っていないといけない。そういったデザインができると素晴らしい。

人間の手が入っている場に出かけた時には、こうしたデザインの視点も持ちながら散策してみるものを楽しそうだと思いました。