2024年8月23日金曜日

空蝉~つわものどもが夢の跡

空蝉(うつせみ)は源氏物語に登場する人物。
現在、大河ドラマ「光る君へ」が放映中。いよいよ源氏物語が書き始められました。私の当初の期待からは大きく外れて、たいへん面白い内容で、毎週引き込まれています。

さて今は時期的に残暑の季節なのでしょうが、残暑という言葉ではとても表現できないほどの暑さがここ熊本でも毎日続いていて、歩いているとめまいがしそうです。

そんな中、歩いていると、暑くてもやはり残暑という言葉は当たっているようで、一時期あんなに騒々しかった蝉の鳴き声があまり聞こえません。
出遅れた少数派の蝉たちが少しだけ合唱している程度です。
まだまだ酷暑ですが、音の風景(サウンドスケープ)の変化は、夏がちゃんと終わりに近づいていることを告げてくれています。

蝉の声に耳を傾けながら歩いていると、「光る君へ」のファンだからかもしれませんが、蝉の抜け殻が目に入りました。


場所は坪井川沿い、城彩苑の前の遊歩道です。
この蝉、遠目に熊本城が見える、なんとも贅沢な場所で羽化したようです。


周囲の枝にも羽化した後の空蝉があちこちにみられました。


大木を地面から順番に登ってきたのでしょうか、縦に行儀よく 並んでいる空蝉もみられました(クリックして拡大すれば見えるかと思います)。


夏の間中、脱皮した蝉たちが大合唱を続けてきたわけですが、並んだ空蝉を見上げていると、まさに「つわものどもが夢の跡」を見ているようです。

空蝉を撮影した場所:32.80242948942348, 130.7031999247127

空蝉は坪井川沿いの樹木でみつけました。
かなり暑いので今のところ歩いている人は少ないですが、これから季節が徐々によくなっていくので、坪井川沿いの遊歩道は散歩する人が増えることでしょう。
熊本城が見える風景を楽しみながら、のんびり散歩するのにとてもよいところだと思います。