2025年7月29日火曜日

熊本の夏の風物詩~肥後本妙寺頓写会

毎年7月23日に開催される熊本の夏の風物詩「肥後本妙寺 頓写会(とんしゃえ)」開催の日に本妙寺に行ってみました。
頓写会の日に本妙寺に行くのは初めで、いつもは閑散としている本妙寺ですが、どんな感じだろうかと興味津々で2人で出かけました。
本殿に上がる石段の入り口に「頓写会」ののぼりがありました。



さて、市電の電車通りから歩いていくと、拝殿に行く前、もうその前に、人の多くてびっくりしました。仁王門の前あたりでもう人がいっぱい。

仁王門

次は仁王門から市電の電車通り方向の様子。
仁王門からの電車通り方向の眺め

時間は午後7時少し前。写真の上、道路の先の方にまだ車が見えますが、7時になるとその辺りは通行止めとなります。
7時以降はこの通りは歩行者専用になるため、さらに人混みは多くなるのかもしれません。
ただ、不思議なのが、市電にはあまり人が乗っている様子がなかったことです。
本妙寺までの通りには多くの人でごった返しています。これらの人たちはどうやってここに来られているのでしょう。
近所の方々ばかりなのでしょうか? 

仁王門をすぎるとさらに人が増えまました。人とぶつからないよう歩くの大変でした。
参道にはずらりと露店が並んでいて、夏の風物詩と言われているだけあります。
金魚すくい! 夏の祭りには欠かせませんね!

拝殿に向かう石段入口
拝殿へと上る石段から、仁王門の方を振り返ると、遥かずっと先まで人の列が続いているのが見えます。

たくさんの参拝客の様子を(ほんのちょっとですが)動画に収めてきました。

長い石段を上り、拝殿に到着すると、拝殿横で笹守り(2千円)が販売されていました。
人気があり、売り切れたそうです。

笹守りを購入されたご夫婦が、拝殿入口で笹守りと一緒に”一生懸命”に記念撮影をされていました(笑)。よく見ると、笹守りには張り子の虎がついています。

翌々日に地元の新聞に頓写会の記事がでていました。
張り子の虎の入手が難しくなったので、張り子の虎は今年で販売終了だそうです。
上の写真のワンちゃんは、虎との記念撮影は今年で最後ということになるようです。貴重な記念写真になるかもしれません。^^;

人混みに酔い、また暑さに負け、白装束の僧侶が登場される前に私たちは引き上げてきました。
しかし、出かけてみて、頓写会が熊本の夏の風物詩であることを実感しました。


頓写会の翌日
本妙寺には散歩を兼ねて、よくでかけます。翌日(2024/7/24)にも行ってみました。
頓写会の日と同じようなところで写真を撮りました。

仁王門
仁王門からの電車通り方向の眺め
拝殿に向かう石段入口

閑散としています。平日だといつもおおよそこんな感じです。この状態に慣れていたので、初めて頓写会の日に出かけてあまりの差に非常に驚かされました。


2025年7月18日金曜日

地域の小さな祭りが持つチカラ

Google Mapに名のない川のまつり
先日のこと、入り組んだ路地を車で通っていると、真正面に河童が現れ、度肝を抜かれました。

制作された地域の方々はそういったつもりはないのでしょうが、運転しながらチラ見したとき、私には河童が首をつっているように見えたのです。
また、さらに驚いたことは、「合志川まつり」とあるので、用水路と思ったのは実は「川」だということです。河童その他は川の上に祀られています。

河童の藁人形があったのは次の地図の点線の赤丸で示したところ。
Google Mapには川の名は記載されていませんが、この川のことをこの辺り熊本市南区合志地区の方は「合志川」と呼んでおられることを河童の藁人形から教えてもらいました。
川の前方には公民館があります。横には神社。神社はGoogle Mapには掲載されていませんが、「菅原神社」という名が写真で確認できます。
公民館や神社が拠点に地域の人が集い、川まつりは開催されているのだろうと思いました。

現在はコンクリートで川岸が固められ、用水路のようになっていますが、昔はこれは小川だったのでしょう。
川における河童伝説は至る所で聞きます。しかし、こんなにも小さな川で、そしてこの辺りは都市化が進んでいるのに関わらず(すぐ近くは西熊本駅)、今もこうした祭りが継続されていることに驚きました。

突然車の前方に現れた河童の藁人形に驚き、そしてそこで立ち止まり考えていると、都市化に抗い地域の祭りが継続していることにはもっと驚きました。

小さな小さな地域の祭りは、ネットで検索しても出てきません。PRする必要性を感じない地域のための地域の人たちによる祭りだからでしょう。
こうした地域の祭りは消滅していく傾向にあるはずです。
私が幼少期を過ごした地域の祭りは随分前に消滅しました。記録は残っていません。どういった祭りだったか、記憶も薄れてしまいました。
消滅する前に何らかの形で記録でも残しておきたいものです。


地域の祭りが持つチカラ
地域の小さな祭りに目に留まったのは、明日(2025/7/19)、玉名市主催の玉名未来づくり研究所で「地域の祭りが持つチカラ」というテーマでミニ講義を行う予定で、そのためにこれまで祭り、特に地域の小さな祭りについて色々と調べていたからです。


そのひとつがスリランカの悪魔祓いという儀式です。
これは、日程が決まっている定例で行う形式の祭りではなく不定期ですが、村人総出で行い、非日常を地域を作り出すという意味で祭りと言ってよいものです。
悪魔祓いの重要な機能は、地域の人々のつながりを作り直し、それを深めていく働きをもっている点です。
地域の祭りとは基本的にそうした機能を大なり小なり持っているのだと思います。
合志川まつりの河童を見て、スライドを作り終わっていた悪魔祓いの踊り手の雰囲気とどこかしら似ている感じがして、それでなおさらこの川まつりに興味を惹かれたように思います。

地域に非日常をもたらす祭りは上で述べた機能を持っています。そして、この機能はコミュニティの絆を深めるだけでなく、防災とすごく相性がよいこともわかっています。
そう考えると、地域で開催されている小さな祭りは地域の人たちに対して大事な意味を持っていることがわかります。
玉名未来づくり研究所に参加する高校生たちにその視点を提供し、祭りという切り口でもって地域の問題を半年間という期間で考えていってもらたいと思っています。

全くの専門外でしたが、10年以上前から祭りに興味を持ち、不定期に勉強していました。
退職後は地域の小さな祭りを取材してまわり記録していこうかと思っていたぐらいです。この計画はいまだに着手しておりませんが、随分前にもった興味を持ち学んでいた知識がこんなところで使うことになるとは思いもしませんでした。何事も無駄なことはないということでしょう。


夏は地域の小さな祭りがあちこちで
夏のこの時期、特に夏休みが始まると、地域のあちこちで一般的ではない地域固有の名もなき祭りが行われているかと思います。
道路脇のコミュニティ掲示板をみると「妖怪幽霊祭り」というのが熊本市中央区新町のお寺の開催されるとの案内が貼ってありました。
さっそく歩いて行ってみるとこのお寺のようです。のぼりが立っていました。

どういうきっかけでこうした祭りが始まったのでしょう? またいつからやっているのでしょう。新興住宅地にはこの手の祭りはなさそうです。お寺があちこちにある新町地区だからではないかと思います。大変興味深い。休業した長崎次郎書店で同時開催とあり、長崎次郎書店が活用される点も大変興味深い。

休業中の長崎次郎書店(長崎次郎書店の休業2024/5/22) 
ショーウィンドウには祭りについてのポスター類が掲示されていました。
ガラス越しに覗くと、片づけられた店内には椅子が並べてあり、怪談話の準備はできているようでした。

時間的、体力的に計画倒れになりそうですが、出来るだけ、こうした小さな地域の祭りなども実際に見て回り、地域の姿のひとつとして記録に残す活動をしてみたい。

2025年7月17日木曜日

盛夏を前に早くも秋の気配

草枕の道の起点の石神山公園に向けて散歩していると、狭い坂道の途中にまだ青い栗の実が落ちているのを見つけました。
落下したのかと思い、上を見上げて栗の木を探しましたが、それらしいものは見当たりません。
坂道を上る休憩ついでにしばしその場で考えていましたが、だいたい落下するには早すぎるほど青い実であることに気づき、誰かが落としていったのに違いないと考え、栗の実はそのままくねくねの坂道を上りました。

石神山公園に到着し、しばし園内を散策していたら栗の実のことはすっかりどこにかに飛んで行ってました。
それをまた思い出したのは帰り道。
公園を下る途中の歩道脇には(たぶん自然に生えた)栗の木があります。
これから夏に向かうという時期に栗の存在など考えることもなかったわけですが・・・


上の写真の中央が栗の木です。近づいていくと、その木に青い実がたくさん生っているではありませんか。
驚きました。栗は昨年(2024年)は豊作だったそうですが、目の前の木をみると今年も豊作ではないかと思うほどたくさんの実が生っています。
まだ青いですが、もう十分な大きさにまで育っています。
手の届くところにありますが、もちろん取ってはおりません。
青い実の美しさにしばし見とれた後、帰宅しました。

現在、7月中旬。これから夏が始まります。こんな時期にもう秋の味覚がこんなに育っているとは想像もしていませんでした。

早くも秋の気配を感じた猛暑の中での散策でした。
 

2025年7月16日水曜日

(福岡市)飾り山笠の解体@博多駅前

10日ほど前(2025/7/4)の博多駅前の風景。
見事な飾り山笠がおかれ、多く人で賑わっていました(まちの風景 2025/7/7)。

博多祇園山笠は、昨日(7/15)早朝に開催された追い山笠でフィナーレとなったそうです。
フィナーレの様子がYoutubeにあります。早朝5時頃、早朝の博多のまちを山笠が勢いよく駆け抜けていきます。早朝に関わらず非常に多く人々が集まっています。博多は実に元気なまちだと感じます。

このフィナーレの日、講義のため博多にでかけました。ただし、すべてが終わったお昼頃のこと。
飾り山笠がおいてあった駅前にいくと、もう片付けが始まっていました。

クレーンを使った大掛かりな解体作業となっています。
設置作業の様子は見たことがありませんが、解体でこんなに大変そうなので、設置作業はさらに大変だったはず。博多祇園山笠開催に伴う費用は相当なものではないかと思います。

解体作業をみていて櫓の柱が持ち上がっていることに気づきました。柱の置かれる位置に専用の台座があります。これはひょっとすると飾り山笠用に作られたものなのかもしれません。博多祇園山笠の博多のまちでの重要性がこのことだけでも伝わってきます。

2025年7月7日月曜日

熊本駅の七夕、博多駅の山笠

七夕。
平年ですと、まだ梅雨で、この時期には梅雨末期の豪雨に襲われる地域も少なくありませんが、今年はすでに梅雨明けし、猛暑に襲われています。本日も35℃以上になりそうです。
先日(7/4)、福岡の大学での講義のため熊本駅から新幹線で博多に出かけました。

熊本駅新幹線口には七夕飾りがおいてあります。
そこに幼稚園児が集まって来て、「さ・さ・の・は♪ さ・ら・さ・ら♪」と合唱を始めました。JR九州が企画したイベントのようです。普段、旅行客とビジネス客しかいない構内に子どもたちの歌声が響くと駅利用客の多くが園児たちの歌声に足を止めていました(私もそのひとり)。

改札を通ると、今度は小学生の集団。修学旅行かなと思っていたら違いました。ホームに上がり、駅員さんから色々と説明を受けていたので、社会見学として駅について学びに来ていたました。

つばめで博多へ。
会議で出かけるという教え子に列車内で遭遇し、博多までの道中、おしゃべりしながらの50分ほどの旅でした。あっという間に博多着。

博多駅構内にも七夕飾りがありました。熊本駅の方がちょっとだけ立派でした。

駅の外に出ると一気に逆転。見事な博多祇園山笠の飾り山笠が展示されています。

多くの方が前に座り、そして記念撮影をしておられました。ここまで教え子と一緒だったので、その教え子も私同様に飾り山笠を写真に収めていたようです。

昨年、飾り山笠が展示してあることを偶然知ったので(博多駅で見た山笠 2024/7/16)、それで今年も見たくて駅の外に出たのでした。昨年とは趣の異なる山笠です。
昨年も驚きましたが、今年も、見事さに圧倒されました。
博多駅に出かけることがあれば見学されることをお勧めします。
ちなみに今年の飾り山笠は7月1日から7月15日までのようです。